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東寺 ~ 『終い弘法』で賑わう世界遺産の寺 ~

 五重塔がシンボルの 東寺 は正式には 教王護国寺 といい、平安遷都の時に羅生門の東西に西寺とともに建てられた官寺。西寺はたびたびの火災で焼失し、いまは国の史跡として『西寺跡』が残っているだけですが、嵯峨天皇のより弘法大師空海に下賜された東寺は真言宗の根本道場とされ、空海が講堂を築造して教王護国寺となり、五重塔、私立学校の綜芸種智院を建立し、王城鎮護の寺として信仰を集めてきました。

  東寺1  東寺3
    東寺                            国の史跡 「西寺跡」

 京都や近郊の人々は弘法大師にちなんでこの寺を『弘法さん』と呼称しています。毎月21日の月命日には境内で『弘法市』と呼ばれる縁日が開かれ、骨董品や古着、植木、食料品などの露店には参拝者のみならず、一般・内外からの観光客で賑わいます。新年の『初弘法』、年末の『終い弘法』には通常よりも多い露店が出店し、年末の『終い弘法』は正月用品を買い求める人々であふれる師走の風物詩になっています。

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    香煙に包まれる弘法大師像              金堂前に列をつくる参拝者

  東寺6  東寺7

 真言密教の道場としてあつい信仰を得た東寺も、空海没後一時荒廃しましたが、高雄の神護寺を再興した文覚上人が後白河法皇の意を得て再興に着手、源頼朝の援助などで復興、以後、各時代の為政者の外護によって伽藍が甦ったといいます。

 東寺の本堂である金堂は豊臣秀頼の造営で、薬師如来を中央に日光・月光菩薩、十二神将が安置されています。 外も内も柱に朱塗りの色を残す講堂、堂内には大日如来を中心とする五智如来、金剛波羅蜜多を中心とする五大菩薩、不動明王を中心とする五大明王など二十一体の密教像を安置して、『立体曼荼羅』の世界があらわされています。  

  東寺8  東寺9
    国宝の金堂                        講堂

 境内の南から伽藍を見下ろす五重塔は徳川家光による造営で、現存する木造の搭では最大の高さを誇るもので、初層の心柱を大日如来に見立て、南に宝生如来、北に不空成就菩薩、東に阿閦女体、西に阿弥陀如来が安置され、壁面に描かれた諸仏もかすかな色彩を残し、金剛界曼荼羅の世界が展開されています。

  東寺2  東寺14
    国宝の五重塔                      瓢箪池に姿を映す五重塔

 優美な檜皮葺の屋根をもつ大師堂はもとは弘法大師の住房とされ、大師の御影などを安置する後堂と礼拝所である前堂からなっています。さらに境内には食堂、灌頂院、小子房、毘沙門堂、鎮守八幡宮などが立ち並んでいます。

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    国宝の大師堂(現在工事中)             灌頂院   

 そして北門を出たところには塔頭の観智院が建っています。観智院は東寺の第一の塔頭とされ優秀な学問を輩出した別格本山で、客殿は秀吉の正妻ねね(北政所)の寄進で再建された桃山風の書院造、床の間には宮本武蔵の筆といわれる「鷲の図」、襖には「竹林図」があり、特別公開の折に見ることができます。

                   東寺12  観智院

 南大門から望む金堂の偉容、孤高にそびえるその姿を瓢箪池に映す五重塔、そっと境内を見守る弘法大師の像・・・縁日以外は閑散とした境内は街中とは思えない静けさに包まれ、大寺の悠揚な佇まいが心地よく感じられます。密教美術の殿堂でもあり、京都の顔として賑わいをみせる 弘法さん 来年もまた訪れる予感がします。
 

                        
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