グラバー園 ~ 近代日本発祥の地 ~

 江戸時代、鎖国体制下にあって日本で唯一貿易港 出島 があった 長崎 はヨーロッパ(主にオランダ)から多くの文化が入り、東西の文物が混在した『和華蘭』文化は、今も往時の面影を色濃くの残り、国内の他の都市とは違った景観で訪れる人を魅了させてくれます。
 
  グラバー園1  グラバー園2
    復元された出島                     居留地の坂で知られるオランダ坂

 安政の開港とともに来日した貿易商たちはかつて外国人居留地だった南山手、東山手に木造洋館を建て、貿易業をする傍ら、近代日本の産業に貢献し、新しい時代への扉を開きました。南山手にある グラバー園 は彼らが建てた木造洋館を一堂に集めて公開している人気の観光スポット。

 修学旅行生や野外学習の児童たちが行きかうグラバー通、石畳の道を上って行くと、正面に天にその姿を誇るように中世ヨーロッパ建築・ゴシック調の教会 大浦天主堂 が見えてきます。開国とともに造成された長崎居留地に在留外国人のために建設された大浦天主堂は、国内現存最古の教会で、国宝に指定されています。

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 『フランス寺』とも呼ばれる大浦天主堂、マリア像が置かれた入口を入ると、聖堂内は100年以上前のステンドグラスが輝き、射し込む光が信者席を映し出しています。厳粛な雰囲気に包まれた中で祈りを奉げれば、徳川幕府の禁教令により、文献や史実でしか知りえない信者たちの思いに胸が痛んできます・・・

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    天主堂と旧羅典神学校                旧羅典神学校   

 大浦天主堂を出ると、かつて多くの神学生が学んだという羅典神学校の建物があり、天主堂とを挟んだ坂道を上がって行くと グラバー園 の入口に。

 グラバー園は長崎開港後に来日したイギリス商人グラバー、リンガー、オルトの旧邸があった敷地に、長崎市内に残っていた貿易商たちの邸宅を移築した野外博物館で、長崎港を望む園内は季節の花が咲き、歴史ロマンが堪能できるところです。

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       グラバー園より長崎湾、女神大橋の眺望

 世界遺産にもなっている『旧グラバー住宅』は現存する日本最古の木像洋風建築で、『グラバー商会』を設立したトーマス・ブレーク・グラバーによって建てられています。日本瓦や日本の伝統的な土壁の外観、室内は典型的な洋風の造りになっていて、内部のあちこちで当時を偲ぶ遺品が展示されています。

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                           旧グラバー住宅

 『旧リンガー住宅』は『ホーム・リンガー商会』を設立し、『ナガサキホテル』を開業したフレデリック・リンガーによって建てられた木と石が調和したバンガロー風の建物。

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    旧リンガー住宅                     旧オルト住宅

 『旧オルト住宅』は日本茶を世界に広めたことで知られる『オルト商会』を設立したウィリアム・ジョン・オルトによって建てられています。石造りの洋館は、かつてベランダでイギリス領事館のパーティが開催されたこともあったとか。

 『旧ウォーカー住宅』はイギリス人実業家、ロバート・ニール・ウォーカーの次男が暮らしてた邸宅で、大浦天主堂の隣に建てられたものを移築したといいます。

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     旧ウォーカー住宅                  旧三菱第二ドックハウス

 園内には他にも旧三菱第二ドックハウス、旧長崎地方裁判所長官舎、などの明治時代に造られた木造洋館が移築され、異国情緒豊かな建物に季節の花々が彩りを添えています。

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    旧長崎地方裁判所長官舎               旧長崎高商表門衛所

 園内から長崎湾を見下ろしながら、かつてこの地に暮らした商人たちに思いをはせれば、壮大な歴史ロマンが広がってきます。

 長崎は訪れるたびになぜか小雨に。小雨に濡れながら歩く園内のあちこちではライトアップの作業が行われていて、心なしか色好き始めた木々がそっと別れを惜しんでくれているような・・・どこか名残惜しいグラバー園の散策でした。


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