厭離庵 ~ 楓樹に包まれた藤原定家ゆかりの寺 ~

 新古今和集、新勅撰集の撰者で知られる藤原定家、 嵯峨野にある 厭離庵(えんりあん) は定家の『小倉山荘』の跡と伝えられ、江戸時代に定家の子孫である公家冷泉家が復興して寺とし、霊元天皇より「欣求浄土、厭離穢土」から庵名を与えられたといい、その後、臨済宗天龍寺派となり、明治末に山岡鉄舟の娘素心尼が住職につき、それ以降尼寺となっているといいます。

 民家の間のある竹藪に挟まれた細い道を進むといつもは閉められている山門が特別公開のためが開けられ、参詣者を迎えてくれています。

  厭離庵1  厭離庵2

 門を入ると正面に萱葺の門が見えてきます。これは門の姿をした腰掛待合で、飛び石を進むと頭上の高い位置に茶室『時雨亭』が建っています。

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    中門の姿を取った腰掛待合             茶室『時雨亭』

 定家の山荘・時雨亭の名を付けた茶室は大正時代に建てられたもので、葦の化粧天井に傘を想わせる屋根裏の趣きある佇まいです。

   厭離庵4
     茶室『時雨亭』

 待合を左に折れると少し小高くなった所に小さな門があり、この門をくぐると瑞々しい若葉をつけた楓などの木が頭上に広がり、湿り気を帯びた苔を覆っています。ところどころに化石の橋や灯篭、飛び石が置かれている風情ある庭は京の名庭に数えられています。

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     京の名園に数えられる風情ある庭

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    書院                            本堂

 本堂は境内の一番奥、石段をのぼりつめたところに建っています。堂内には本尊である定家の子為家の念持仏の如意輪観音像を真ん中に両側には開山霊源禅師、西行法師、家隆卿、貫之卿の木像と定家卿、為家卿、為相卿の位牌が安置され、それを見守るように愛らしい『飛天』から見下ろしています。

 そして本堂の石段下には定家卿を偲ぶ五輪塔『定家塚』がひっそりと佇んでいます。

  厭離庵9  厭離庵10
    定家塚                           木の葉をかたどった飛び石

 静寂さが漂う境内にさし込む木漏れ日、そよぐ風に葉を揺らす楓や竹・・・寺院のなかとは思えないような風情を漂わせる 厭離庵 いつの日かまたここを訪れる機会にめぐり合えることを願って境内をあとにしました。
 
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