湖東三山 百済寺(ひゃくさいじ) ~ 聖徳太子の創建と伝わる『地上の天国』

 滋賀県東近江市百済寺町にある 百済寺 (ひゃくさいじ) は 金剛輪寺西明寺 とともに「 湖東三山 」と呼ばれ、関西屈指の紅葉の名所として知られ,別名「 百彩寺 」とも呼ばれる。
 百済寺は湖東三山の最も南に位置し、聖徳太子の勅願により推古14年(606)に創建されたと伝わる古刹で、寺伝によると高句麗の僧・恵慈とともにこの地を訪れた際、山中に不思議な光を見たので近づくとそれは霊木の杉であった。太子は根の付いた木に十一面観音を彫り、像を囲むように堂を建てたのがはじまりといい、御堂は百済の龍雲寺を模して建てたので百済寺と号したという。やがて、比叡山延暦寺が開創されると百済寺も天台宗の寺院となり「 湖東の小叡山 」と称されたほどの壮大な寺となった。最盛期には300余の坊を有していたといわれる。しかし、火災や六角氏の内紛に巻き込まれ、さらには織田信長の焼打ちによってほとんどの建物を焼失した。幸いにも本尊は火難をまぬがれ、天海大僧正の高弟・亮算により再建された。その後、井伊家の後ろ盾や甲良豊後守宗廣らの寄進受け、本堂、仁王門、山門などが再建されたという。

 山門から本堂に続く表参道の両側には老杉が林立し、古い坊跡の苔むした石垣に当時が偲ばれる。
新緑の美しい静寂に包まれた参道には木漏れ日とさわやかな風が流れ、時折耳にする鳥のさえずりが心地よく感じられるて清らかな気持ちになってくる・・・

          百済寺1 木漏れ日の参道 

         新緑の中の弥勒半跏石像  百済寺5

 参道の石段を登っていくと夫婦杉の大木がそびえ、やがて大きな草鞋を吊るした仁王門が見えてくる。

  百済寺2  百済寺3
        新緑の参道                             紅葉の参道

           百済寺4 巨大な草鞋を吊るした仁王門

 仁王門の左右には金剛力士像が向かい合って立ち、参拝者を迎えてくれる。前に吊られた草鞋に触れると身体健康や無病長寿のご利益が得られるといわれている。
 さらに石段を上がったところに本堂がある。江戸時代に建てられた本堂には厨子の中に十一面観音が安置され、その前に一生に一度は拝みたいといわれる美しい仏さまの如意輪観音半跏像と聖観音坐像が置かれている。

  百済寺6  百済寺7
        本堂                                  本堂脇に植えられた千年菩提樹

 この百済寺は庭が美しいことでも知られ、「 天下遠藤の庭園 」と呼ばれる池泉回遊式の庭園が本坊の喜見院の中にある。かつての坊周辺から集められたという石を巧みに配した庭園は四季折々の花が咲き、山の谷水が石の間を流れ渓流となって池に落ち、自然の風景が目の前に広がる。

     石を組み合わせて作られた庭園 百済寺9

     百済寺8 

           百済寺11 池を前に建つ本坊の喜見院

               
 鯉が泳ぐ池の淵では咲き始めた河骨(カワホネ)の黄色い花が陽を浴びて鮮やかさを増している。

                   河骨の花 百済寺12

 そして、池泉を廻りながら高台の『遠望台』に上がれば、湖東平野を眼下に比叡山や湖西の山並みを眺望できる大パノラマが展開する。

     百済寺10

 近江最古級の古刹ともいえる百済寺には歴史を語るうえで貴重な文化財の数々が保管されているが、今回は初めて秘仏の本尊を目にすることができてとてもうれしかった。交通の便が良い百済寺には紅葉の季節は多くの人が訪れるが、新緑やサツキの季節は美しい庭園や文化財をゆっくりと見ることができるので是非一度オススメします。

 花データ  

~ 河骨(カワホネ) ~  スイレン科  花期 6~9月
  池や沼、溝や小川などの比較的浅い場所に映える。根が水底の泥の中で横に生え、海綿質で太く、これが骨のように見えることからこの名がある。
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