秋篠寺 ~ 美しき伎芸天像のおわす寺 ~

 日本唯一の 伎芸天像 の美しさに魅了され、多くの仏像ファンが訪れる 秋篠寺 は近鉄・大和西大寺駅から西北1.2キロほど歩いた奈良市秋篠町の閑静な住宅街の奥にある。
 奈良時代末期に光仁天皇の勅願により、薬師如来を本尊とし 善珠僧正 が開基したといい、当初は法相宗の寺であったが現在は単立の宗教法人として如何なる宗派にも属さないという。

      秋篠寺1 八所御霊神社

 元は秋篠寺の鎮守であった 八所御霊神社 の前を通り南門を入ると、緑に包まれた小径がのびている。その左右には東塔と西塔が建っていたといわれるが今は落ち葉と苔に覆われる庭園とかし、東塔の礎石のみを目にすることができる。

             南門 秋篠寺2

  秋篠寺3

 創建当時は東塔、西塔を備えた大寺院であったが平安時代に兵火により伽藍の大半を失ってしまったといい、今は金堂跡も一面の苔に覆われている。

  秋篠寺4

 受付を入ると左側に秘仏である大元師明王(だいげんすいみょうおう)が安置されている大元堂がある。

       秋篠寺5 大元堂


 柔らかな初冬の陽が差し込む境内の中央に、ゆるやかに広がった屋根に歳月を感じさせる柱と格子窓が白壁に映える優美な姿の本堂が建っている。

  秋篠寺6

 この本堂は創建当初は講堂として建立されたが、金堂の焼失以後鎌倉時代に大修理がなされて以来、本堂と呼ばれ現在は国宝になっている。この本堂の中に伎芸の守護神と信仰される伎芸天を初め薬師三尊、帝釈天、不動明王など多くの仏像が安置されている。これら多くの仏像をまじかで見れるのは仏教ファンならずとも訪れてみたいと思うのでは・・・

 本堂を囲むように鐘楼、開山堂、霊堂がある。

      秋篠寺7 鐘楼

            開山堂 秋篠寺8

      秋篠寺9 霊堂

 この秋篠寺は古くから多くの歌人や俳人によって詠まれたところでもあり境内には幾つかの歌碑が立っている。

                秋篠寺10

 やさしい響きをもつ秋篠寺には魅了する仏像とともに四季折々の花木が植えられそれぞれの季節に趣きがある。早春の梅のころ、開山堂前の白木蓮の咲くころ、薄紫の萩の花の揺れるころ、晩秋の紅葉に染まるころ、どの季節にも訪れてみたい思いに駆られる古刹のひとつである。

 ~参考データ~ 

 大元師明王

  仏教における尊格である明王のひとつで国土を護り、敵や悪霊の降伏に絶大な功徳を発揮するといわれ、宮中  で盛んに厳修されてきたといわれる。

 伎芸天
  仏教守護の天部のひとつ。大自在天=シヴァ神が天界で器楽に興じている時、その髪の生え際から誕生した天  女とされる。

 
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南法華寺(壺阪寺) ~ 眼病封じの寺 ~

 南大和の壺阪山中に建つ 南法華寺 は正式名よりも 壺阪寺 の通称で知られる 西国三十三カ所観音霊場 の第六番札所。本尊の十一面千手観世音菩薩は眼病平癒の利益として篤い信仰を集めている。人形浄瑠璃や歌舞伎の『 壷坂霊験記 』は失明回復祈願にまつわる沢市・お里の夫婦愛を描いたもので、壺阪寺の名を広く知らしめたといわれる。
 寺の縁起によれば、大宝3(703)年に元興寺僧の弁基上人がこの山で修行していたところ、愛用の水晶の壺を坂の上の庵に納め、像を刻んで祀ったのが始まりという。

 大和三山奈良盆地を一望できる山の斜面には多くの建造物が建っているが、創建当初のものは残っていない。

  壺阪寺3
 
 ひときわ目立つ 大観音石像 はハンセン病者救済事業の縁によりインドから招来されている。

  壺阪寺11

 500人以上を収容できるという大講堂を見ながら、仁王門を入ると新たにインドから招来された 大釈迦如来石像『壷阪大佛』 が目に入る。

 壺阪寺1  壺阪寺2

  壺阪寺9

 大佛の横やまぶきの寺を挟み、大日如来を安置した多宝塔、灌頂堂が並ぶ。 

壺阪寺4  壺阪寺5

 さらに石段を上ると本尊を礼拝するために建てられたという礼堂(らいどう)、本尊十一面千手観世音菩薩が祀られた八角円堂がある。

  壺阪寺7

  壺阪寺6

 礼堂の向かいにそびえる三重塔は室町時代に再建され、重要文化財に指定されている。その三重塔の背後には仏伝図レリーフの立っている。この「釈迦一代記」のレリーフは延べ5万7千人のインドの石彫師の手によって製作されたという。

壺阪寺8  壺阪寺12

 また大石堂は、インド・アジャンタ石窟寺院をモデルとし延べ12万人の日本・インドの人々によって彫刻、組み立てられた壮大な納骨堂で、壁一面に石仏が置かれている。

       壺阪寺10

 福祉活動に力を注いでいる壷阪寺は国際交流も盛んで、インド国内各地において多くの事業を展開している縁で多くの石彫を招来されているという。
歴史ロマンが広がる飛鳥の里を望み、境内に咲く折々の花や美しい紅葉の壺阪寺、一度訪ねてみてください。

飛鳥寺(安居院) ~ 日本最古の飛鳥大仏を祀る寺 ~

 奈良県飛鳥北部に位置する 飛鳥寺 は 蘇我馬子 の発願により、推古天皇4年(596)に創建された日本最初の大寺院。寺名も法興寺、元興寺と変わり、現在は飛鳥寺(安居院 あんごいん)と呼ばれる。飛鳥寺略縁起によれば、創建時は塔を中心に東西に金堂を配し、その外側に回廊を廻らし、更に講堂を含む壮大な伽藍だったという。旧伽藍は仁和3年と建久7年の火災によって焼失、室町以降は荒廃したが江戸時代に再建され今日に至っている。

 のどかな田園の中にひっそりとたたずむ寺の入口に立つ「 飛鳥大佛 」の石碑が参拝者を迎えてくれる。

       飛鳥寺1

                 飛鳥寺2

 その本尊飛鳥大佛(釈迦如来坐像)は中金堂跡に再建された本堂(元金堂)に祀られている。

  飛鳥寺4

 中国渡来の 鞍作鳥(くらつくりのとり)(止利仏師)によって造られた日本最古の仏像の高さは約3メートルで、当時銅15トン、黄金30キロを用いて造られたという。平安・鎌倉時代の大火にも耐えた、面長な顔立ち、アーモンド形の目のシンプルな仏様である。しかし、概形には飛鳥彫刻らしい形をとどめ、細部にも飛鳥の特色を伝えているといわれる。

  飛鳥寺5  飛鳥寺3
   聖徳太子孝養像                    阿弥陀如来坐像

 左右には聖徳太子が16才の時、父用明天皇のご病気回復を祈願されている姿の像、藤原時代の阿弥陀如来像が置かれている。

  飛鳥寺6  飛鳥寺7
   道標                           飛鳥寺形燈籠
  
 また本堂裏の庭には『日本の燈籠』に選ばれてる飛鳥寺形石燈籠や道標などがある。

           飛鳥寺8 境内

 創建当時のことは知る由もないが、この地に壮大な寺院が造られ、日本最古の大仏が置かれてた場所が残っていて、今もその大仏を見れるというのはなんと素晴らしいことなのだろうと思う。 

談山神社 ~ 木造十三重塔と恋愛成就のパワースポット ~

 奈良県桜井市の多武峯(とうのみね)山頂に鎮座する 談山神社(たんざんじんじゃ)は 藤原鎌足 を祀る神社として知られているが、明治初期の神仏分離の政策が行われるまでは鎌足の墓所として創建された寺院であった。談山 の名はここで中大兄皇子と鎌足が蘇我氏討伐のクーデター 大化の改新 を相談したという裏手の談山(かたらいやま)に由来することはよく知られている。

 山懐に抱かれる境内には数々の朱塗りの建造物が建てられ、桜や新緑、紅葉の名所として多くの人々が訪れる。

         談山神社1 紅葉に包まれた石段

 140段の石段を上ると懸造りの拝殿が目に入る。

 談山神社3 懸造りの拝殿

 さらに石段を上り、楼門を入ると本殿と拝殿がある。

             楼門 談山神社2

 本殿は江戸時代の再建になるというが豪華絢爛なものでここに鎌足公が祀られいる。拝殿には多くの宝物が置かれ、釣灯篭を廻らした拝殿から景色とともに素晴らしさを堪能することができる。
 
 談山神社5 拝殿からの眺め

 そしてこの神社でのシンボルともいえる 木造十三重塔 がある。

   談山神社7  談山神社6

 国宝の塔は勾配の緩い檜皮葺の屋根を積み重ねた構造で世界唯一のもの。紅葉に彩られた境内に映えるその美しさは圧巻 
 
 さらに境内の『けまりの庭』をはさみ、総社拝殿と神廟拝所がある。この神廟拝所には鎌足公神像、勝軍地蔵が置かれ、十億羅漢壁画なども見ることができる

       談山神社8 総社拝殿

          神廟拝所 談山神社4

 談山神社は古来より 縁結び信仰 があり、今もいくつかの祈願場所が残っている。拝殿下には『恋神社』といわれる東殿に続く『恋の道』があり、撫でて恋の祈願ができる『むすび磐座』など恋愛成就を願う 奈良のパワースポット といわれる。

 談山神社9  談山神社10
   東殿「恋神社」                     むすび磐座 
                       
 談山神社は神仏混淆の社殿や多くの宝物の拝観、祈願、桜、紅葉の鑑賞など市内から少しは離れてはいるが、観光名所としての要素を十分に持ち合わせている素晴らしいところ。是非一度訪れて頂きたい神社です。
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